
(1)芯巻き
まき串に和紙を巻き付け、その上から灯芯をらせん状に巻き付け芯を作る。
(2)芯固め
100本くらいにまとめた芯をとけたろうにつけ、灯芯と和紙をしっかりと固める。
(3)串さし
芯が生乾きのうちに、かけ串に一本一本指す。
(4)先とぎ
芯の先を削り尖らせる。
(5)テラ
テラ:灯を灯す部分をろうで固める。
(6)サイカチつけ
サイカチという名の木の実から取った液を芯に付ける。
(7)頭つくり
ろうそくは頭の部分を太く作るため、その部分だけを何回かろうにつける。
(山形屋独特の形です。)
(8)かけおろし
ろうそく製造の一番大事な作業。かけ舟に液状のろうを満たし、芯を7~8本ずつ転がしながら浸し、すぐ引き上げる。すると芯の周りに薄いろうの膜が出来る。その薄い皮膜を重ねる作業を何回も繰り返して太くしていく。
(9)けずり
かけおろしが終わったろうそくは表面が凸凹しているので、ろうカンナで表面を削り、滑らかにする。
各工程の説明補足
(1)芯巻き
かけ串(ろうそくをつくる時の串)より一まわり太い串に各寸法に裁断した和紙を巻き付け、更にその上に藺草(いぐさ)の芯を丹念にぐる巻きして止め、串を抜きたばねる。とうしんは、ぬれタオルで湿気を与えてからまきつける。切れ易く、手先のきく仕事とされ、なれないと容易ではない。
(5)サイカチづけ
灯を灯す部分にサイカチの木の実の液をつける。(サイカチの実は石けん代用にも用いられるもので、製品の芯の出ている部分が口切りをした時に剥離するため。)